新人エンジニアが最初にぶつかる“自信喪失”の壁
入社して間もない頃、描いていたエンジニア生活とは違って、読めないコードや大量の資料作成の嵐に翻弄されていました。
先輩たちはスマートにタスクをこなし、同期も着々と成果を上げていく。
そんな中で、自分だけが取り残されているような気がして、「向いてないんじゃないか」と何度も自信をなくしていました。
そんなある日、心が沈んだまま帰宅し、手に取ったのがジェリー・ミンチントンさんの『うまくいっている人の考え方』という本でした。
この本は、「うまくいっていないときの自分にも意味がある」と気づかせ、心のあり方をポジティブに整えるきっかけをくれます。
比べなくていい、焦らなくていい、自分のペースでいい。
そんな言葉に支えられて、私は少しずつ前を向けるようになったのです。
この本で学べること
- 自分の価値を信じる「自尊心」の育て方
- 落ち込んだときの心の立て直し方
- 他人ではなく「昨日の自分」と比べる思考のコツ
- 自信をつけるための小さな積み重ねの大切さ
自分で自分を否定していたと気づいた
毎日ミスばかりで、「こんなこともできないのか」と落ち込むたびに、自分の価値がどんどん下がっていくように感じていました。
でもこの本には、何度もこう書かれていました。
失敗しても、あなたの価値は変わらない
読みながら、「自分で自分を責めすぎていたんだな」と初めて気づいたんです。
そこからは、「なぜできなかったか」より「どうすればできるか」を考えるようになり、心のモードが少し変わっていきました。
比べるべきは、他人じゃなく昨日の自分
とにかく焦っていました。
先輩の作業スピード、同期の成果、周りばかりがすごく見えて、
「自分には才能がないんだ」と思い込んでいました。
でもこの本に書かれていた、
比べるのは他人じゃなく、昨日の自分
という言葉にハッとさせられました。
それ以来、小さな成長を探すようになりました。
昨日より早くコードを書けたとか、自分から相談できたとか、ほんの少しの進歩でも、ちゃんと認めてあげるようにしたんです。
すると、他人と比べて落ち込むことが減っていきました。
「向いてるかも」と思えたことを伸ばしたら変わった
仕事のすべてが苦しいわけではありませんでした。
なかでも、プログラミングに向き合っている時間だけは、楽しいと感じていたんです。
設計や資料作成は得意じゃないけれど、コードを書くのは苦じゃない。
それに気づいてからは、「得意なことを伸ばそう」と意識を切り替えました。
さらに、休みの日には基本情報技術者の資格勉強に挑戦。
無事に合格できたことで、「やればできる」という自信が生まれました。
向いてない部分を直すより、向いてることを大事にするほうが、ずっと心が前向きになる。
この体験は、自分にとって大きな転機になりました。
「今日できたこと」を書き出す。それだけで前に進める
この本を読んでから始めたのが、「その日にできたことを1つだけ書き出す」習慣です。
エラーをすぐに修正できた、Slackで自分から報告できた、昨日より落ち着いて対応できた…。
些細なことでも、書いているうちに「今日も進んでいる自分」が見えてくるんです。
この小さな積み重ねは、思っていた以上に力をくれました。
落ち込んでも、ゼロにはならない。前に進んでいる実感が、心を静かに支えてくれるようになりました。
まとめ:ポジティブな視点は、自分の中に育てられる
『うまくいっている人の考え方』を読んで学んだのは、
向いていないかもと思うのは、むしろ自然なことだということ。
でも、自分を責めすぎずに、少しだけポジティブな視点を持てれば、心はちゃんと立て直せます。
得意なことを大切にしたこと、資格を取って小さな成功体験を積んだこと、
毎日「できたこと」を見つけるようになったこと。
そのどれもが、自分を信じるための支えになっていきました。
もし今、「向いてないかも」と悩んでいるあなたがいたら、
まずは今日の自分を、すこしだけ認めてあげてください。
この本は、そんなあなたの背中を、そっと押してくれる一冊です。