【初心者向け】EclipseでLombokのエラーが消えない3つの原因と解決方法

Java開発において、Lombokはgetterやsetterを自動生成してくれる非常に便利なライブラリです。しかし、いざEclipseで使い始めると、「エラーが消えない」「設定したはずなのにうまく動作しない」といったトラブルが発生することがあります。

この記事では、初心者の方がつまずきやすいLombokのエラーが消えない原因を3つ取り上げ、具体的な解決方法と合わせて解説いたします。また、解決後にしっかり動作確認を行うための方法もご紹介します。

Lombokとは？

Lombok（ロンボック）は、Javaのコードを短く・すっきり書けるようにしてくれるライブラリです。

Javaはとても丁寧な言語である一方、「同じようなコードを毎回書くのが大変…」と感じることがあります。たとえば、次のような場面です。

public class User {
    private String name;

    public String getName() {
        return name;
    }

    public void setName(String name) {
        this.name = name;
    }
}

このコード、単にnameという変数にgetterやsetterをつけただけです。でも、これを毎回自分で書くのは面倒です。

Lombokを使えば、上のようなコードがたった1行のアノテーションで済みます。

import lombok.Getter;
import lombok.Setter;

@Getter
@Setter
public class User {
    private String name;
}

これだけで、getName()とsetName()が自動的に作られます！

詳しい使い方とアノテーションについてはこちらで解説しています。

【Java】コードを減らすLombokのアノテーションの使い方と効果

こんにちは。まさきです。今回はJavaのライブラリであるLoｍbok（ロンボク）の使い方について説明していきます！

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原因① LombokがEclipseに正しくインストールされていない

Lombokは単純にライブラリを追加するだけでは動作しません。ライブラリの追加に加えて、Eclipse本体への専用のインストール作業が必要になります。これが正しく行われていないと、アノテーションが機能せず、エラーが表示されたままになります。

解決方法

以下の手順に沿ってLombokをインストールしましょう。

• Lombok公式サイトより最新のlombok.jarをダウンロードします。
• ダウンロードしたlombok.jarをダブルクリックしてインストーラーを起動します。
• インストール先として、ご利用中のEclipseのフォルダを指定し、「Install」をクリックします。
• 完了後、Eclipseを再起動してください。

これでEclipseへのインストールが完了します。

原因② Lombokへのパス設定が不足している

Lombokを正しくインストールしても、Eclipseがそのライブラリを認識できないことがあります。この状態を一般的に「パスが通っていない」と言います。

解決方法

以下の手順でパスの設定を行います。

• Eclipseのプロジェクトを右クリックし、「プロパティ」を開きます。
• 「Javaのビルド・パス」→「ライブラリー」タブを選択します。
• 「外部Jar追加」をクリックし、ダウンロードしたlombok.jarを指定して追加します。
• 「適用して閉じる」を押し、設定を完了させます。

その後、プロジェクトをクリーンして、設定が反映されているか確認しましょう。

原因③ build.gradleファイルの記述が正しくない

Gradleを使用している場合、build.gradleファイルの記述に誤りがあると、Lombokが正しく動作しません。特にアノテーションプロセッサー（annotationProcessor）の設定漏れがよくある原因です。

正しい記述方法の例

以下のコードを参考に修正を行ってください。

plugins {
    id 'java'
}

repositories {
    mavenCentral()
}

dependencies {
    compileOnly 'org.projectlombok:lombok:1.18.32'
    annotationProcessor 'org.projectlombok:lombok:1.18.32'

    testCompileOnly 'org.projectlombok:lombok:1.18.32'
    testAnnotationProcessor 'org.projectlombok:lombok:1.18.32'
}

修正後はプロジェクトを右クリックし、「Gradle」→「Gradleプロジェクトのリフレッシュ」を行ってください。

トラブルシューティング後の動作確認方法（重要）

設定変更後に問題が本当に解決したかを確認するために、以下の2つの方法をお試しください。

① プロジェクトをクリーンして再ビルド

• Eclipseのメニューから「プロジェクト」→「クリーン」を選択します。
• 自動ビルドが有効の場合はそのまま再ビルドされますので、エラーが消えていることをご確認ください。

② 実際にLombokを使ったコードで動作確認

次のような簡単なJavaクラスを作成し、Lombokが正常に動作するかを確認します。

import lombok.Getter;
import lombok.Setter;

@Getter
@Setter
public class User {
    private String name;
}

続いて、このクラスを次のコードでテストします。

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        User user = new User();
        user.setName("まさき");
        System.out.println(user.getName());
    }
}

このコードを実行して、コンソールに「まさき」と表示されれば、Lombokは正常に動作しています。

まとめ

本記事では、EclipseでLombokが動作しない代表的な3つの原因と、それぞれの解決方法をご紹介しました。

• Lombokが正しくEclipseにインストールされているか
• Lombokへのパス設定が正しいか
• build.gradleの記述に誤りがないか

以上の項目を順番に確認し、最後に動作確認まで行うことで、EclipseでのLombok関連のトラブルを確実に解決できます。ぜひ試してみてください。